シンポジウム「歴史と記憶とオーラルヒストリー」参加記

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写真(案内)

日程 2016年3月19日(土)
時間 13:30~17:30
場所 慶應義塾大学三田キャンパス 北館ホール

 先日、研究会メンバーが日本オーラル・ヒストリー学会主催のシンポジウム「歴史と記憶とオーラルヒストリー」に参加してきました。
 日本オーラル・ヒストリー学会理事の蘭先生より、シンポジウムのご案内をいただいたことがきっかけです。


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写真(会場)

 慶應義塾大学の北館ホールで行われ、社会学関係の研究者も多く参加していました。
 シンポジウムでは日本のオーラルヒストリー研究を代表する方々も複数登壇され、大変活発な議論がなされました。
 参加者として印象に残ったのは、以下の3点です。

・聞き取りを行う際に社会学は匿名性を重視するが、歴史学では正確性を重視する。
双方向からの共通点、相違点を見極めたいが、その一方で今は分野ごとの仕切りは明確でなくなってきている。
・「いま、ここで」、「何を」、「如何に」語られるか、調査者との関係性といった諸条件により変動するが
この「語り」をどう捉えていくかもまた、その時代によって変化し、再構築されていく。
・人々は資料に面するとき、その人が「言葉」を選び取り、歴史を叙述している。「文献史料」もまた同様である。


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写真(登壇者)

 シンポジウムでは様々な意見が出され、いまこの場で新たな知が生み出されるのではないかと
 大変ワクワクいたしました。

 帰り際には社会学研究科の旧知の学友にも会い、シンポジウムの感想を述べあいました。
 知人も「戦前の事を知っている人が亡くなっていく中で、とにかく貴重なお話を少しでも多く記録に残したい、今は記録資料の量的確保に忙しいのが現状で、如何に理論まで昇華させることができるのか課題である」ということに同意し、資料収集にあたる者にとって同じような状況に面していることを知りました。

 「満洲の記憶」研究会では、歴史学の手法に基づき、これまでも満洲経験者に対する聞き取りの手法や理論、データに対する扱いについて数々の議論を行ってきましたが、社会学で積み重ねられてきた理論を如何に歴史学に反映させるのか、更なる研鑽が求められていると実感した次第です。
 シンポジウム「歴史と記憶とオーラルヒストリー」に参加して大変勉強になりました。ご案内くださった蘭先生、誠にありがとうございました。


作成日:2016年3月21日       文責:湯川真樹江

お問い合わせ先:
(メール)manshu-kioku@live.jp
(電話) 080-6563-3766
ニューズレター『満洲の記憶』ダウロード先:
http://hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/rs/handle/10086/27095
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2015年度「満洲の記憶」研究会秋季大会

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今回会場の早稲田大学早稲田キャンパス9号館

 2016年3月5日(土)、「満洲の記憶」研究会では、2015年度秋季大会として書評会を行いました。今回は戦後「満洲」史研究会との合同書評会として、早稲田大学早稲田キャンパスでの開催となりました。

日程:2016年3月5日(土)
時間:13:30~17:30、その後懇親会を開催
場所:早稲田大学早稲田キャンパス
参加者:29名


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今回合評会で取り上げた2冊

 第1書評は、梅村卓氏(明治学院大学非常勤講師)著の書籍『中国共産党のメディアとプロパガンダ――戦後満洲・東北地域の歴史的展開』(御茶の水書房、2015年)を取り上げました。今回は日中戦争期から戦後にかけてのメディア史を専門としている鈴木航氏(文教大学・千葉商科大学非常勤講師)に書評していただき、それに対して著者である梅村氏からリプライをお願いしました。
 第2書評は、朴敬玉氏(学習院女子大学非常勤講師)著の書籍『近代中国東北地域の朝鮮人移民と農業』(御茶の水書房、2015年)を取り上げました。今回は近現代満洲における農業技術史を専門としている湯川真樹江氏(学習院大学国際研究教育機構PD共同研究員)に書評していただき、それに対して著者である朴氏からリプライをお願いしました。


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当日のタイムテーブル

 梅村著書に対しての書評では、鈴木航氏から「在地化」・中国メディア史・メディアと宣伝の関係などについて問題提起があり、梅村卓氏のリプライや会場からの質問によって多くの視点から議論がおこなわれました。
 朴著書に対しての書評では、湯川真樹江氏から朝鮮人の描き方・日本の支配の位置付けなどについて問題提起があり、朴敬玉氏のリプライや会場からの質問によって各論点への深い議論が展開されました。


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会場の様子

 今大会には30名近い方々にご参加いただきました。両書籍や書評に対して参加者からも多数のコメントがあり、また議論も非常に盛り上がるものとなりました。2冊の研究書から近現代の満洲におけるメディア史や農業史について、新しい視点によって捉え直すことができ、「満洲の記憶」研究会の研究活動として大変有益な会であったと思います。
 秋季大会終了後には、早稲田大学近くの中華料理店「東北風味 東北餃子房」にて懇親会を開催して交流を深めることができ、おかげさまで盛会のうちに終了する事ができました。


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今回も盛会のうちに終えることができました

 今回書評いただきました鈴木航氏・湯川真樹江氏、および著者としてリプライをお願いした梅村卓氏・朴敬玉氏には深く御礼申し上げます。また、合同開催としてお力添えをいただいた戦後満洲史研究会、および中国現代史研究会の皆様や、年度末でご多忙のところお越しくださった皆様にも、この場を借りまして感謝申し上げます。
 今後もこのような議論の場を設ける予定ですので、次の機会にもご参加いただけると幸いに存じます。


作成日:2016年3月5日       文責:大野絢也

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第21回定例会の開催

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春も近くなってきた早稲田キャンパス

日時 2016年3月5日(土)11:00~13:00
場所 早稲田大学早稲田キャンパス

 3月5日(土)、2015年度「満洲の記憶」研究会秋季大会の前の時間帯を利用し、早稲田大学早稲田キャンパスにて第21回の定例会を開催しました。今回話し合った主な議題は以下の通りです。

・ニューズレター第3号の内容について、発行までの作業の確認
・各活動報告
・資料整理の段取り
・今後の予定確認

 今回の定例会では、ニューズレター第3号の段取りと今後の研究会活動の展開について、詳細な打ち合わせを行いました。


作成日:2015年3月5日       文責:大野絢也

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(メール)manshu-kioku@live.jp
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「満洲の記憶」研究会とは?

「満洲の記憶」研究会

Author:「満洲の記憶」研究会
 「満洲の記憶」研究会は2013年7月30日に大学院生を中心に立ち上げた研究会です。
 私たちは主に、満洲に関係する様々な「記憶」を収集し、より広い視点から満洲の歴史をとらえることを目標とし、結成しました。日本国内にいる満洲体験者へのインタビューや体験記・回想録、帰国邦人団体会報の収集などを中心に行い、定期的に勉強会・報告会を開催する予定です。そして、様々なかたちで満洲の「記憶」をより多くの方々と共有し、皆様と共にその歴史について考えていく研究会にしていければと思います。
 このブログでは、研究会の日頃の活動内容や研究会情報などを紹介していきたいと思います。今後より多くの方々にご覧いただければ幸いです。皆様の貴重な情報とご意見をお待ちしています。
 なお、研究会で収集した史料に関する情報はニューズレターにて配信します。史料の複写等の依頼には応えかねます。この点に関するお問い合わせはご遠慮ください。
 今後とも何卒よろしくお願いいたします。

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