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「満洲の記憶」研究会2016年度秋季大会の開催

 2月11日、「満洲の記憶」研究会では、研究報告の場として第4回目となる2016年度秋季大会を開催いたしました。
 今回は第1報告に一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程の尹国花氏、第2報告に東京大学大学院人文社会系研究科修士課程の瀬尾光平氏からご報告していただきました。


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開催の様子

◆第1報告 13:00~14:50
尹国花(一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程)
「戦後延辺をめぐる日本人の記憶(仮)――間島中学校同窓会の訪中・訪韓を中心として」

◆第2報告 15:00~17:00
瀬尾光平(東京大学大学院人文社会系研究科修士課程)
「『機関紙 ノモンハン』の研究」

 尹国花氏報告の「戦後延辺をめぐる日本人の記憶(仮)――間島中学校同窓会の訪中・訪韓を中心として」では、間島中学校同窓会が発行していた会報資料を中心に使用しながら、訪中・訪韓旅行を事例として分析を行い、その活動や実態について詳細に明らかにしました。同窓会の会報資料を使用しながら、その活動が日本の社会情勢や中国・朝鮮半島などの国際情勢も影響していた点に言及しており、大変興味深いご報告となりました。
 瀬尾光平氏報告の「『機関紙 ノモンハン』の研究」では、既存の部隊ごとの戦友会や組織とは違うノモンハン会の活動に着目し、その会が発行していた機関紙に着目したうえで、新たな視点から戦後の軍人生存者、遺族間の関係などを捉えようとするものでした。満洲の引揚者だけでなく軍人が戦後どのような歴史を歩んできたのかという論点について、まだ明らかにされていない部分でもあり、私たち「満洲の記憶」研究会のメンバーにとっても刺激になるご報告でした。各報告とも報告後の質疑応答にて多くの方々から貴重なコメントをいただき、また議論も盛り上がるものとなりました。
 秋季大会終了後には、国立駅近くのどんぐり(創作料理屋)にて懇親会を開催し、盛会のうちに終えることができました。


 今回ご報告いただきました、尹国花氏、瀬尾光平氏には改めて御礼申し上げます。誠にありがとうございました。また、お忙しいところお越しくださった皆様にも感謝申し上げます。
 今後もこのような研究報告の場を設ける予定ですので、次の機会にもご参加いただけると幸いに存じます。


作成日:2017年2月11日       文責:大野絢也

ニューズレター『満洲の記憶』ダウロード先:
http://hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/rs/handle/10086/27095
(Facebook公開ページ)
https://www.facebook.com/groups/359559330877470/
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「満洲の記憶」研究会とは?

「満洲の記憶」研究会

Author:「満洲の記憶」研究会
 「満洲の記憶」研究会は2013年7月30日に大学院生を中心に立ち上げた研究会です。
 私たちは主に、満洲に関係する様々な「記憶」を収集し、より広い視点から満洲の歴史をとらえることを目標とし、結成しました。日本国内にいる満洲体験者へのインタビューや体験記・回想録、帰国邦人団体会報の収集などを中心に行い、定期的に勉強会・報告会を開催する予定です。そして、様々なかたちで満洲の「記憶」をより多くの方々と共有し、皆様と共にその歴史について考えていく研究会にしていければと思います。
 このブログでは、研究会の日頃の活動内容や研究会情報などを紹介していきたいと思います。今後より多くの方々にご覧いただければ幸いです。皆様の貴重な情報とご意見をお待ちしています。
 なお、史料の複写や関係者の紹介等の依頼には応えかねます。また、個別の研究相談についてもお受けできません。これらの点に関するお問い合わせはご遠慮ください。
 今後とも何卒よろしくお願いいたします。

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